(長崎/1999年7月3日)

 「冷戦」終結から10年、再びヨーロッパを巻き込んだ戦火と殺りく、NATOのユーゴ空爆は、やっと78日目に停止され、国連安保理事会が再開された。

 しかし、停戦が実現したとはいえ、民族間の和解とコソボ自治の実現は果たして可能なのか、恒久的平和実現にはまだ幾多の難関が待ちかまえている。

 ユーゴ・コソボ紛争とはそもそも何であり、NATOのユーゴ空爆が残したものは何であるのか。いまこそ冷静な検証が必要であり、この問題を考えることは、同時に、今日の日本における新ガイドライン下の「周辺事態」の問題を考えることにつながる。また、100万人近い難民の救援も急がねばならない。

 このような視点から、市民有志による実行委員会が生まれ、長崎各界17団体の協賛を得て、「ユーゴ空爆と難民問題を考える市民の集い」が開かれた。

 当日は約200人の参加で真剣な報告・討論が行われ、7万6770円の救援カンパが集まった。