第3回東京フォーラムと広島・長崎市民の集会

○第3回東京フォーラム
 
99年4月9・10日、ニューヨーク市郊外で東京フォーラムの3回目の会合が開かれました。17カ国21人のメンバーが集まり、7月に発表する最終報告作成のため、起草委員会(7人)を設置、核廃絶を視野に入れた積極的な軍縮・核不拡散のための具体的提言を打ち出すことを決定したと伝えられた。松永信雄議長は、「国際情勢は厳しいが、出席者全員がその中で意義ある勧告を世界に向けて出したい、との思いで熱心に議論を展開した」と総括した。

  
第2回「広島・長崎市民の集会」、1999年3月13日、長崎県勤労福祉会館にて

○第2回広島・長崎市民の集会
 
99年3月13日、第2回広島・長崎市民の集会が長崎県勤労福祉会館で開かれ、約200人の市民と研究者が集まり、真剣な討論のあと、東京フォーラムへの以下のような5項目の提言をまとめた。
(1)今世紀中に国連総会が核兵器廃絶宣言を行うこと
(2)NPT・CTBTの抜本的改革と国連全加盟国の参加を実現すること
(3)核兵器先制不使用および非核兵器国への使用禁止条約の締結を
(4)「非核3原則」法制化と北東アジア非核地帯の実現をめざすこと
(5)NGOと共に被爆の実相と核兵器否定の思想普及に全力を!
 この集会の第1部では、一般公募した6人(広島2人、長崎4人)の被爆者と市民が核廃絶への想いとそれぞれの提案を発表した。その中で高校生の松尾健司氏は「戦争への可能性ゼロの世界をめざして」と題し、「核保有国の国際的地位が下がるような新しい国際連合」の創設を提案した。
 第2部では、高校生3名と大学生、女性教師たちの力強い発言があった。最後のまとめで梅林氏は2000年のNPT再検討会議について注意を喚起し、森野氏は核兵器と安全保障に関する議論をさらに深める必要について問題提起した。
 さらにこの詳しい討論記録は『長崎平和研究』第7号に収録されています。